FXで特別儲かる方法を捨てた瞬間

私がFX初心者だった頃、特別に

儲かる方法を手に入れた。

 

『前回高値を越えたらさらに値段が

 上がっていくから前回高値を越えた

 瞬間に買いを入れる』

 

へぇー こんなカンタンなやり方で

儲けられるのかとうれしくなった私は

早速実行することにした。

 

「前回高値を越えた。それっ買い!」

 

買った途端に価格はギューンと急上昇。

一気に含み益となる。

 

含み益が5万~10万になったら決済し

利益を確定させていた。

 

もちろん含み損になることもあったが

しばらく待っていると価格が戻ってくるから

含み損が1~2万円くらいになってから損切した。

 

前回高値を越えたら単純に買うだけ。

 

たったこれだけでみるみるうちに

お金が増えていった。

 

しかししばらくするとこのやり方が

通用しなくなってきた。

 

いつものように前回高値を越えて

買いを入れるのに、入れたとたん

今度は急降下して含み損がドンドン

膨らんでいく。

 

「含み損が少なくなるまでちょっと

様子を見てみるか」

 

しかし含み損が小さくなるどころか

さらにドンドン大きくなっていく。

 

「もう少し様子を見よう」

 

損が大きくなるのが怖くなって

そのまま一晩放置した。

 

次の日に朝一でチャートを確認すると

マイナス10万円になっていた。

 

「えーっ、含み損が大きくなってる・・・」

 

なんとか価格が戻って欲しい。

 

希望とともにポジションを放置することにした。

 

一か月後・・・

 

「ヤバイ・・・含み損が100万越える」

 

ここで怖くなった私はようやく損切を決意した。

 

それ以来私は『前回高値を越えたら買い』

というトレードが怖くてできなくなった。

 

前回高値を越えて買えば利益になる場面でも

怖くてエントリーできなくなったのだ。

 

怖くてエントリーできないから

チャートを見ているだけ。

 

見ていると価格はグングン上昇していく。

 

「あぁー 買っていれば利益になったのに・・・」

 

前回高値越で買えなかった後悔が

大きな塊となって押し寄せてくる。

 

さらにチャートを見ているとまだまだ

少しづつ値が上がっている。

 

「買うチャンスはまだ残っているんじゃ

 ないだろうか?」

 

そんな気持ちが急激に大きくなってくる。

 

「ほらほら、価格はまだ上昇している

 今からでもまだ買いエントリーできる!」

 

気持ちが落ち着いてきた私に

買う勇気が出てきた瞬間だ。

 

『ぽちっとな』

 

思い切って買いを入れた。

 

が、私が買いを入れたところから

ピタッと動きが止まってしまった。

 

「もう少し、粘ってみよう」

 

じりじりと落ちてくる価格を見つめながら

「どうにか上がってくれ」

心の中で祈る。

 

結局私が買いエントリーを入れたポイントが

その日の最高値であった。

 

「やっぱり前回高値を越えてから

 買うのは危ないな」

 

私は『前回高値を越えたら買い』という

優位性のある武器を自ら捨てた。

 

つづく

 

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