「サインツールで稼げる」って言うのは
本当でもあり、ウソでもある。
そもそもサインツールって何かって言うと
価格の流れが今どういう状態なのか
視覚的にわかりやすく
示してくれるものなわけだ。
「移動平均線」もサインツールの
一つにすることができる。
たとえば移動平均線を20で設定してみる。
(設定値は20でなくても5でも10でも
75でも100でも何でもOK)
エントリーサインは
移動平均線が下向きになったら売り
上向きになったら買い
決済(損切、利益確定)のサインは、
価格が移動平均線を上抜けたら売りを決済
下抜けたら買いを決済
それ以外は保有する
っていうカンタンなサインを決めてみる。
で、過去のチャートを使って
このサイン通り売買してみる。
するとどうなるかっていうと・・・
こんなカンタンなサインでも恐ろしいほどの
利益を叩き出すことがある。
どういう時期かって言うと
強いトレンドが出てる時。
ずーっと右肩上がりあるいは右肩下がりの時期に
このサインを使うと誰でもバンバン利益が出る
誰がやっても利益が出る。
初心者でもガンガン利益になる。
そうするとこの簡単なサインツールが
ありえないほどの高評価となる。
もし強いトレンドが出ている時にこのサインで
実際に取引していれば
「実践でこれだけ稼げてます!」みたいな
リアル口座の取引履歴だって堂々と表示できる。
だから、相場歴の浅い初心者やこれからFXを
始めようとする人は「私にもこれで稼げるんじゃないかな?」
ってワクワク、ドキドキ、期待に胸膨らませる。
ずーっと右肩上がりあるいは右肩下がりの時期に
このサイン通りトレードすればほとんどの人は稼げる。
問題はそういう時期を過ぎてしまった時に
どうするかってこと。
トレンドが終わってしまったら
どうするかってこと。
トレンドが終わってもなおこのサインツール通り
トレードしたらやったらやるだけ負け続ける。
レンジ相場とかもみ合い相場には弱い
サインツールだからだ。
だからこのサインツールでは取引しない時期
トレンドかレンジかの把握が必要になってくる。
この移動平均線を使ったサインツールが
よく通用するトレンド相場なのか?
移動平均線を使ったサインツールが
あまり通用しないレンジとか、
もみあいの相場なのか?
判断できるようにならなきゃいけない。
トレンドなのか?レンジなのか?
もみ合いなのか?を判断できないレベルで
このサインツールを使ってしまうと
「先月は100万円稼げた、
でも今月は300万円負けてる」
みたいな状態になって結局トータルで
マイナスになってしまう。
サインツール販売者は
「ツールはあくまで道具ですから。」
っていって責任はとってくれない。
『どういう状況・時期でどのサインツールを使うか
選択するのはあなたの責任ですよ』
っていうこと。
というよりも、そもそもサインツールを売る
っていうのがどういうことかっていうと、
『買う人をカモにしている』だけの話。
ほんとに相場を分かってる人、勝てる人っていうのは
サインツールがいかに必要ないものか良くわかってる。
「補助的に使うなら使える道具」だから使ってるだけで
サインツールを使うから利益出せるわけじゃないんだよね。
別に使わなくても利益出せるけどサインツールを使った方が
楽だから、好きだから使ってるだけってこと。
たとえば、
魚をさばく時に、すごくよく切れる包丁と
切れの悪い包丁とどっちを使うかっていったら
よく切れる包丁の方がキレイに魚をさばける。
でもそもそも魚をさばける腕がなかったら
よく切れる包丁を使ったとしても魚はさばけず
身がボロボロになっちゃうよね。
「魚をキレイにさばいたことは一度もない。
でもすごくよく切れる包丁さえ使えば
お客さんに出せるくらいキレイに魚をさばける」
って考える?
・・・
・・・
「サインツールが・・・」って考えるのは、
まちがった考え方をしていることになるから
そのままいっちゃうと利益を出せる可能性は
極端に低くなってしまう。
だからそうじゃなくって、
「トレンドってどういう状況のことを言うんだろう?」
「レンジを判断するには何を基準にすればいいんだろう?」
「デイトレードでも日足を見たほうがいいって言うのは
どういう意味なんだろう?」
「『利益と損失』と『勝率』の関係についてどうなったら
プラスになるのかちょっと調べてみようかな」
「そもそも相場をシンプルに考えると利益を出す
っていうのはどういうことになるんだろうか?」
っていうようなことに興味を持った考え方をしたほうが
ずっと早く利益を出せるようになる。