「初心者だから値動きがわからないんだ」
どちらに動くかが分かるようになれば
私だって勝てるのに・・・」
FXを始めた頃にそんなことを思っていた。
チャートを見るとローソク足が並んでいる。
そのローソク足を眺めていると、上に行くか
下に行くかが「なんとなくわかる」ような気になる。
「なんだか下に動きそうだなー」と思ったら売る。
すると、時々当たる。
連続して当たることもあるから、時々負ける
ことがとても歯がゆくて、
「どうにかすればこの値動きをつかんで
もっと勝てるようになるはず！」
と思ってしまう。
初心者の頃は「値動きを知ることが
できるはずだ」とずっと信じていた。
トレードがうまくなれば、雇用統計時に大きく
動くときだって上手にトレードできるようになって
どんな流れになっても利益が出せるようになるんだ
と思っていた。
※雇用統計とは労働者数や失業率についての統計。
毎月発表される。アメリカの雇用統計発表時には
特に値動きが大きくなることが多い。
「値動きが分かるようになる！」と、ずっと
信じていたから
『どんなにトレード歴が長くなっても、トレード
技術が向上しても値動きがわかるように
なることはない』
この事実を知った時は衝撃的だった。
「そんなはずはない！」と、信じたくない
気持ちでいっぱいになった。
信じたくなくても、相場からコテンパンに
やられることでようやく身に染みて理解
することができるようになったわけだが。
「値動きなんてよくワカラン！
利益確定できる時はこのくらい儲けて
損失が出た時はこのくらい損する
それだけ知ってりゃいいんだよ！」
ひどい形相で必死にパソコン画面を見つめていた
初心者時代の私に、そう声をかけてやることが
できたらいいのになと時々思う。
