「トレードは単純に考えろ」
「トレードは単純なものだ」
そんな言葉を聞くことが多い。
確かに、私も『トレードは単純だ』と感じることがある。
そして、「単純に考えなければ途端に難しくなってしまう」とも思う。
しかし、現実にはお金が掛かっているから
『単純に考えてトレードする』ということは非常に難しい。
普通に考えれば
なるべく複雑に考えたほうが
なんとなく気分的にも信頼できそうだし
チャートにあれやこれやテクニカル分析を載せているほうが
「うわ~ なんだかスゴイことやってるなぁ」
という気分にもなれると思う。
例えば、証券会社で、ある商品を勧められたとする。
「今、ドル円は上昇しているので買った方がいいですよ」
という単純な言葉よりも
「テクニカル分析でいうと、日足が高値切り上げ安値切り上げで
今まさに上昇トレンド中です。
週足、月足も上昇を示しています。
現在は下落リスクを警戒している印象ですが
ボリンジャーバンドによるボラティリティを考えますと
うんたらかんたらで、アベノミクスでなんたらかんたら
政府の経済成長目標がなんたらかんたらで
アメリカの企業決算がどうたらこうたらですから
テクニカル分析とファンダメンタル分析を考えますと
今、まさにドル円は買いのチャンスだと思いますよ」
こう言われた方が
「じゃぁ、買ってみようかなぁ」という気分になれるはずだ。
現実には、
上昇するか、下降するかという
単純な選択でしかないのに。
人間の心理を考えると
一つの簡単な物事を決断するのでも
ある程度の判断材料が必要になるということだ。
しかし、単純に考えてトレードするということは大切だ。
トレードを最初から単純に考えて
利益を継続的に上げられる人はいるだろう。
だが、そういう人はごくごく一部の少数派でしかない。
大多数の人、つまりこのブログを見ているあなたは
最初から単純に考えてトレードして
利益をあげることはできないだろうから
(利益を上げられているのなら、このブログを見ていないだろうから)
まずはトコトンまで複雑に考えたほうがいい。
つまり、テクニカル分析で
相場をトコトン分析するということだ。
日足の状況をトコトンまで複雑に考える。
色々な線を引いたり、テクニカル分析を表示させて
ありとあらゆる可能性を探る。
日足より小さな時間足を表示させて
日足との関係性をトコトンまで考える。
こういったことをトコトンやりつくす必要がある。
一つのトレードのために
ありとあらゆる可能性を探り、エントリーポイントを探す。
そして、そこまでやったトレードが最終的に利益になったのか
あるいは損切になったのかということを確認する。
そんなことを地道にやり続けると
急に視界が開ける時が来る。
「あれ?あぁ、そういうことか
複雑に考えすぎてたんだ。単純に考えればいいのか」
そんな感覚が訪れる。
そして
「トレードは単純に考えたほうがいいな」
と思うようになる。
しかし、ここで言う『単純』と
あなたがトレードを始めて
最初に感じていた『単純』の意味は全く違う。
単純だけれど複雑
複雑だけれど単純。
ここまで来るのはなかなか難しいのではないかと思う。
生粋のギャンブラーか
死ぬほどチャートに向き合った普通の人がたどり着く場所だろう。
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