前回記事
FXで勝つために必要なことをまとめてみた1の続き
第4のポイント 資金管理
『資金管理がしっかりしているだけで勝てる』
と言う人がいるほど、資金管理は大切だ。
「1トレードでの最大リスクは資金に対して2%まで」
ということが一般的に言われている。
これはどういうことかというと
100万円の資金があるならば
1回のトレードで2万円まで負けていい、ということだ。
人によっては1%以下に設定する人もいる。
当然、複数のトレードを一度に行うこともあるだろうが
その場合でも資金に対する損失は
5%以下に設定する方がいいだろう。
それにしてもなぜ資金管理がこれほど重要なのだろうか。
それはやはり「感情」に影響する部分が大きいからだろう。
もし、一回のトレードで資金の三分の一を失うとすれば
取り返すチャンスは二回しか残っていない。
あるいは、証拠金不足となってしまって
一回のチャンスしか与えられないかもしれない。
少ないチャンスで利益を上げようとすれば
かなりのプレッシャーがかかる。
プレッシャーを抱えたままトレードすれば
焦ってトレードしたり
判断ミスを誘発することにつながりやすい。
だから資金管理は重要なのだ。
『20回連続で損切りになったとしても
まだまだトレードできる資金が残っている』
そんな安定した心理状態を作るためにも
資金管理を徹底しておく必要がある。
もちろん、感情面からのアプローチだけでなく
単純に、
「トレードできる回数が多く残っていれば残っているほど
利益を出せるトレードの確率もそれに比例して高くなるから」
という考え方もできる。
【資金管理】 枚数を調整する
さらに繊細な資金管理を行うことにより
あなたのトレードを有利にさせることができる。
例えば、
・エントリーの場面において分割してエントリーする。
一度のエントリーで成功する確率は低いのだから
分割してエントリーすればいいじゃないか、という考え方。
それから
・最小単位でエントリーを探る。
エントリーで緊張してしまうようであれば
最小単位でとりあえずエントリーしてみる。
そうすれば、ポジポジの欲求を満たすことができ
トレードに対して冷静になれる。
損失となっても気にするほどの損失ではないので
安心してトレードすることができる。
何度かエントリーしてみれば、
相場の流れを感じることができるかもしれない。
ただ、あまり慣れていないうちにこれをやると
混乱してしまうこともあるようだ。
利益確定の時に枚数の調整をすることもまた、
心理的に有利になる。
『三分割の利食い』が有効であるということは有名だ。
・少しでも利益になったら1/3を利食う
『利食いたい!』という欲求を満たす。
・最初の目標にたどり着いたらまた1/3を利食う
『ある程度の利益をもう獲得したい』という欲求を満たす
・残った1/3は利益を最大限に伸ばす
『もっと利益が大きくなるかもしれないから
まだ保有しておきたい』という欲求を満たす
ということで、FXで勝つために必要なことは
・相場の環境認識
・トレード手法の確立
・(確実な損切)←トレード手法の確立に含まれる
・資金管理
この三つのポイント(+確実な損切)ということになる。
FXで資金管理がなぜ大事なのか、あなたは考えてみたことがあるだろうか。
「あ~調子がいい。また今日も勝っちゃった~
あっ、あやなさん。僕、最近FXで勝っていて、調子がいいんだぁ
今日は2万円プラスだったんだぜ~」
あなたも、ようやく勝てるようになったのだね。凄いじゃないか。
「へへ~ そうだろ?軍資金10万円しかなかったのに
たった一週間で、倍の20万円になったんだ!」
ふ~ん、あんなに小心者で、pipもそれほど取れなかったのに
やっと大きな値幅が取れるようになったということかな?
「いや、違うよ。取れるpipは前と変わらないんだ。
でもやっと気づいたんだ。pipがたくさん取れるように頑張るよりも、
レバレッジ上げたほうが早く稼げるってことに。俺、凄いだろ!」
ということは、最大レバレッジで運用しているってことなのか?
「そうそう!でも国内だと25倍までだから
海外の口座を使って400倍でトレードしてるんだ!
20枚だよ!凄いだろ!」
ところで、「資金管理」って言う言葉は知ってるか?
「資金管理?・・・うん まぁ聞いたことはあるよ。
・・・あっ、いくら稼いだかは、ちゃんと記憶してるから大丈夫だよ!」
いやいや、そうことではないんだが。
今の枚数でトレードすると、
1pipあたりいくらになるのか考えたことがあるのか?
「そりゃぁ もちろん!1pip大体2000円だよ。
ここのとこ連勝に次ぐ連勝だから、お金が増えるのが凄く早いんだ!」
今は連勝してるみたいだけど、連敗することは考えたのか?
「う~ん でも連勝してるから大丈夫な気がする!なんとなく!」
あのねぇ、1pipで2000円動くっていうことは-50pipsで10万円損になるということ。
お金が増えるのはもちろん早いかもしれないが、連敗した時はもっと早く資金が減ることが分かってるのか?
「じゃぁ、連敗せずに早くお金を増やせばいいってことだね!
わかった!じゃぁ早速トレード頑張ってくるよ!」
いや、そうじゃなくてね 資金管理っていうのは・・・
あー行っちゃった。
まぁ いいか、そのうちまた戻ってくるだろう数日後
「あー どうしよ あー どうしよ」
おかえり。あれから調子はどうだ?
「それが、あのあとお金を増やそうと頑張ったのに
ちょっとだけ連敗しちゃってさ、
それを取り返そうとやけになったらさらに連敗で・・・
あっという間に3万円になっちゃったんだよ・・」
・・・・(それは当たり前だろう!)
「え?何か言った?」
いやいや、それは残念だったなぁ
「あ、あのさ、こないだ言ってた資金管理っての?
あれちょっと教えてくんないかな?」
(ようやく聞く耳を持ってくれたか)
投資苑っていう良書を書いた人で
アレキサンダー・エルダー博士という偉い人がいるんだが
その人は、「一回のトレードで運用資金の2%以上のリスクをとるな」と言っているんだ。
つまり、10万円ならば2000円までの損失を許す、ということだ。
これを計算すれば一回のトレードで、何pipsまで耐えられるかが計算できる。
1pip100円ならば損切りは-20pipsだ。
もし20連続で損切りとなった場合は
2000円×20回=4万円
元の資金10万円から4万円を差し引くと6万円残る。
つまり、残り6万円でトレードするということになる。
この場合に、残りの6万円で勝負することが 精神的負担にならないかどうか、
ということも重要だ。
負担になるようだったら更に半分のリスク、
一回のトレードで1%のリスクに変える必要がある。
枚数、あるいは損切り幅を先ほどの例の半分にするということだ。
そうすれば20回連続損切りでも
10万円-(1000円×20回)=8万円
残りの8万円でトレードすることになる。
「えー でもそれだったら増えるスピードも全然遅いじゃないか」
確かに、資金が少なければ
最初はそう感じるかもしれない。
しかし、増えた分を資金として運用する、
つまり、複利運用を考えてみればそんなに悪い条件とはいえないだろう?
「複利運用?またよくわからない言葉がでてきたなぁ」
複利運用については別の機会で教えてあげよう
それよりも、今日話した資金管理のことについてはよく理解できたか?
「うん!資金が10万円の時はマイナス2000円で損切れってことだよね!
ってことは損切りを-50pipsにした時は
1万通貨だと5000円の損切りになっちゃうから
4000通貨に変えなきゃいけないってことか・・・」
そうそう。理解が早くて助かるよ。
「あれ そしたら2つの違う種類の通貨を同時に持つ時はどうしたらいいんだろう」
そうだな、一度に負うリスクは5%程度に留めておけばいいんじゃないか?
「じゃぁ2つ目は同じ枚数でエントリーするとして、
3つ目の通貨には半分の2000通貨しか持てないってことか」
そういうことになるな。
「えーと更に分割エントリーするとしたらその半分の半分・・・
100通貨単位で取引できる口座が必要だな。
よしっ早速口座作りに行くとしよう!じゃぁね ばいばいー!」
資金管理さえちゃんとやっていれば、
資金がすぐになくなる可能性は少なくなる。
トレードでも生き残れる可能性が高まるよ。頑張ってな・・・
ってもう行っちゃったか。
なんだかあの調子だと、
うまく資金が増えた時にまた大きく「賭け」そうな感じだな。
資金管理は、稼ぐようになってからも
守り続けることが大事だということを
次に会ったときにしつこく伝えることにするか。
*********** 読者様からメールを頂きました。
---------引用ここから--------
最近こちらのブログを発見し、とても硬派な内容だったので
全部読ませていただきました。
僕はトレードを始めてまだ4ヶ月のペーパートレーダーですが、
ペーパーなりに資金管理は最重要項目だと確信しています。
手法やメンタルの記事を書くブログは多いのですが、
資金管理については少し少ない様に思います。
~~略~~
一度ブログで取り上げて頂きたいと思いメールを差し上げた次第です。
--------引用ここまで---------
メールありがとうございます。
この方は、ペーパートレードで頑張っておられ、
更に、資金管理の重要性についても気づいておられます。
確かに資金管理そっちのけでトレードし、「一発退場!」となってしまえば、
手法もメンタルもあったものではないですよね。
このテーマについては今後も触れてみたいと思います。