FX中毒になって毎日が刺激的。
きつい思いをして必死に働かなくても
指一本動かすだけでものの5分で数千円
数万円稼げる。
こんなすばらしい仕事がほかにあるだろうか?
晩酌しながらだってFX取引できる。
興奮してきたら気持ちを落ちつけるために
タバコを一本取りだして口に運ぶ。
カチッとライターで火をつけ、深く吸いこみ
フーッと息を吐く瞬間がたまらない・・・
きがつけばいつのまにかタバコの箱はカラッポ。
「コンビニにタバコを買いにいくか?
いや、もう深夜だからあしたにするか・・・」
寝ようと思うがFXが気になって
画面の前からはなれられない。
「あすは仕事、はやく寝ないと。」
眠気の限界を超えてからしぶしぶ布団に潜り込む。
「ああ、またやっちまった。明日も寝不足か」
毎週毎週、これのくりかえし。
FXで儲かっていればこんな生活でも満足
するのだろうが、成績は悲惨なものだ。
勝ったり、負けたりのくりかえし。
トータルでは・・・もちろん負け越している。
最近では1分足を見ていないと
値動きが遅く感じてイライラするほどだ。
私にはFXは向いているのだろうか?
このままやり続けてはたして良い方向に向かうのだろうか?
将来が心配になってくる。
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これはいわゆる『FX中毒』だ。
勝つとか負けるとかじゃなくて
「刺激を受けること」が目的になっている。
稼いだお金を何に使いたいの?
はっきりしていない。
「お金を稼いでいい車を買っていい家を建てて
高級レストランで食事をしてブランドのバッグや
服も欲しいし時計宝石、アクセサリーもいいものが欲しい」
「たくさん儲かったら土地やビルを買って
子供や孫たちに残せる資産を作りたい」
「あちこち飛び回って世界各地を旅行したい」
そんなばくぜんとした願いはあるが
そんなものは本当に叶えたい願いじゃない。
それは自分が良く分かっている・・・
私は本当に何をやりたいの?
目標がないからどこに進めばいいかわからない。
なんとなくトレードしてなんとなく負けて
なんとなく勝って、それで満足する。
向上心もないし危機感もない。
これが悪いわけではない。
ある意味今の生活に満足しているからだ。
『必死になってFXで絶対に稼がなきゃ
ならないわけでもないし、負けたから
といってスグに生活が困窮するわけでもない』
あなたはそうではないだろうか?
「いいえ!あやなさん、私は今の生活に
全然満足していないんです!だから
FXで稼ぎたいと思ってるんじゃないですか!!」
だけど心の奥底では今のあなたに満足しているから
こういう行動をしてしまうわけだ。
「じ、じゃぁいったいどうしたらいいんですか!?」
そのままでいいんじゃないの?
だって本当のあなたは今の状態に満足しているんだから。
本当にヤバイ状態になったら「変わろう!」って
いう気持ちが芽生えると思うし、行動に移すと思うよ。
「そ、そんな無責任なことを言っていいんですか?」
「私が本当にヤバイ状態になって生活が困窮して、
破産して餓死したらあやなさんのせいになりますよ!?」
うーん、それはあなたが選ぶ道だからね・・・
私に責任はないよ。
「せっかく相談したのに冷たい返事ですね!」
そう言われると困っちゃうなぁ。
じゃぁ、一つだけ良いアドバイスをお伝えしよう。
あなたが本当にやりたいことって何?
これを見つけてみるといいよ。
FXでお金を稼いで、それを何に使いたいの?
車、お金、洋服、高い食事、バッグや
アクセサリー、時計、宝石
これ以外でどうしても使いたいものがある?
それから、身内や友人、他人を助けるための
行為ではなくてあなた自身がやりたいこと。
他人に言えないような行為でもいい。
それをはっきりさせてみるといいよ。
そうしたらFXに対する取り組み方も
きっと変わっていくと思うよ。
獲得pipsだけを見るとプラスなのに
金額を見るとマイナスっていう場合がある。
50pips取ったのに賭け金が少なくて
出た利益は1万円。
10pipsしか負けてないけど賭け金が多くて
5万円の損失。
お金の管理がうまくいってないわけだ。
そして『資金管理が大切』だと気づく。
いくら賭けるか?慎重に決めていかなきゃ
あっという間にお金が吹っ飛ぶ。
いくら賭けるかを決めるのに
大きく分けると2つある。
・単利
・複利
単利:賭ける金額はいつも一緒。
元手が10万円あって賭ける枚数を
1万通貨に設定。
勝ち続けて20万円になっても
賭ける枚数は常に1万通貨。
複利:賭ける金額が変わっていく。
元手が10万円あって賭ける枚数を
1万通貨から始めた。
勝ち続けて20万円になったら賭ける枚数を
増やして2万通貨で取引する。
単利と複利、どっちが有利か?っていうと
やり方で変わってくる。
複利で運用すれば雪だるま式に資金が
増えていくだろう。
だからなるべく複利で運用したいところだが・・・
複利で運用すると資金が減少していくスピードが
ありえないほど早くなってしまったりする。
場合によっては単利の方が有利になる。
単利か複利かどうやって決めるか?
『勝率』をみて考えるといい。
勝率70%以上あるなら複利が有利。
それ以下なら単利が有利。
複利で賭ける金額をドンドン上げていったら
精神的負担も増加する。
人によって微調整する必要は、当然あるだろう。
「週単位で勝てるようになりました!
でも月単位の成績はマイナスなんです」
と悩む。
週単位で利益を出せたのは理由がある。
月単位で成績がマイナスなのにも理由がある。
ある一つのパターンを紹介しよう。
過去の記録を調べてみた。
・利益を出せた週はトレンドがはっきり出ていた
・損失になった週はレンジ傾向だった
『トレンドで利益をだせるけどレンジで吐き出している』
トレンドだけに手を出してレンジを避ければ
カンタンにトータルプラスになるんだが・・・
なかなかうまくいかない。
「レンジだろうと思ったらブレイクして
慌ててエントリーしたら調整で損切になった」
「トレンドだろうと思ってエントリーしたら
反転して後から見たらレンジ相場だった」
「レンジでも獲れるかも?と欲が出てつい
エントリーして損切になった」
こうなってしまう理由は・・・
・相場の的確な判断ができていない
・うっかりレンジに手を出しても「時々利益に
なってしまうランダムな褒美」のせいで
自分をうまくコントロールできていない
トレンドだけに手を出してレンジには
手を出さないようにする方法はあるのか?
ある。
ポイントは二つ。
1:トレンドとレンジを明確に判断する
分析能力を上げる
2:レンジに手を出してもトータルでは
利益を出せないと客観的に確認する
やり方はカンタン。
『過去のチャート』を使うだけ。
ランダムに過去のチャートを選んで分析する。
「ここは〇〇といった理由でレンジ相場だろう」
その後にチャートをずらしていって、本当に
レンジ相場になったかを確認してみる。
「ここは〇〇の理由でトレンド相場だ」
本当にその後トレンドが続いたか
チャートをずらして確認する。
これを何度も繰り返す。
答えが外れまくりだったらその理由を考える。
地味な作業だがこれをやるだけで
相場の分析能力は格段に上昇する。
パターン別に調べてみるとよりわかりやすい。
・トレンド相場を探してトレンドに乗るトレード
だけをシミュレーションしてみる
・レンジ相場を探してレンジに乗るトレード
だけをシミュレーションしてみる
レンジ相場では利益を出せないと確認できたら
「私はレンジ相場ではなくトレンド相場でしか
利益を出せないということがよくわかった。
だからトレンド相場だけを狙うようにしよう。」
と納得できる。
「トレンド相場になりやすいパターンは
〇〇~~~といった傾向が強い」
「レンジ相場になりやすいパターンは
××△△といった傾向が強い。」
「だましに遭いやすいパターンは~~を
よく確認する必要があるな」
細かい部分にまで気づくことができるようになるはずだ。
こういったシミュレーションをせずになんとなく
「レンジ相場でも利益を出せるかも?」って思ったまま
苦手なレンジ相場に手を出し続けたらいつまでたっても
レンジ相場で利益を吸い上げられ続けるだけだ。
あなたは損切がキチンと実行できているだろうか?
「実は、損切全然できないんです・泣」
「損切しようとは思ってるんですがついつい
放置してしまうことがあるんです・・」
ヤバイ!その状態はヤバイ!
損切せずに最終的に得られるものは・・・
毎日増えていく含み損を見てはーっと
ため息をつきお祈りし続ける毎日
胃の痛い思いをしながら「あとどれだけお金を
入れられるかな?」重い足取りでATMへ向かう。
「もうだめだ、これ以上はお金を入れられない。」
どうしようもなくなってようやく損切決済。
決済した後は「損切しなければ良かった」方向へ
価格がドンドン動いていく。
もうチャートを見るのもイヤになる
そんな毎日はイヤだよね?
キチンと損切できるようになって正しくトレードして
利益をバンバン出していきたいよね?
もしそうであれば今日の話を真面目に聞いて欲しい。
きっと欲しい答えが見つかるはずだ。
損切できないのにはいくつかのパターンがある。
パターン1
・実は、本当に損切が必要だと思っていない
私の場合、最初はこのパターンだった。
「損切は大切だ」とは理解しているが、
心の奥底ではそれほど重要なことだとは
思っていなかった。
私の心の奥底に陣取っていた考えは・・・
「損切しなくてもうまくいく方法があるはず」
「私には損切は必要ない」
「全てのトレードで利益を出したい」
あまりの欲深すぎる考えなので直視できず
長い間見ないふりをしていた。
たとえば、よく聞く話だが
「うちの子に限ってイジメをするはずがない」
「まさか私がオレオレ詐欺に引っかかるはずはない」
というのと同じ。
私が「損切が本当に大切だ」と身に染みたのは
泣く泣く大金を損切せざるを得ない経験をしてから。
有名なトレーダーでも同じように大金を失って
ようやくその大切さに気づいたということもよく聞く。
死にたくなるほど強烈にイヤな経験(大きな損切)
をすれば損切の大切さに気づくかもしれない。
あるいは次に書く「パターン2」を試して解決させる。
パターン2
・なぜ損切が必要なのか確認していない
今は検証ソフトも立派なものがあるが
そういったソフトで過去チャートを使って
仮想トレードをしてみるという方法がある。
「損切をキチンとしてトレードしたら
結果はどうなったかな?」
「損切をせずに放置していたら
どうなったかな?」
お金を失わずに確認することができる。
自分の目で見て確かめて、損切する根拠を
つくれば損切できるようになる場合がある。
パターン3
・損切しないほうが良いことがあるから損切しない
損切せずに放置して最終的に大きな損を出した時、
だれかが優しく慰めてくれたとする。
「う、うれしい!普段誰も私のことなんか気にもとめないのに
トレードで損した話をしたらみんながよってたかって優しく
してくれる!こんな経験はあまりないことだ!」
無意識のうちに「損切せずに損を出すこと」が
目標になってしまい、正しい損切ができない。
これを治す方法はある。
・正しく損切できたら自分に褒美を与える
もっと詳しく知りたい場合はこちらの本が参考になる。
『投資の行動心理学』
http://amzn.to/24Pnbxx
キチンと損切できるようになるには
他にも色々と方法はある。
たとえば、「損切できないとか信じられない」
というトレーダーと一緒にトレードするとか。
周りの環境が「損切なんて当たり前」ならば
あなたの考えも自然と「損切しないほうがおかしい」と
考えるようになるってこと。
トレードする時って色々考えるよね。
〇〇の数値が~で、〇〇より上なら
買い目線で~この指標の数値を~~と
設定した時にこのラインで反発することが
よくあって~~~~
なんで色々むずかしく考えるかっていうと
「考えれば考えるほど答えに近づいているハズ!」
と思ってるから。
でも実際にトレードしてみると
むずかしく考えなきゃならい時ほど
やたらめったら損切に遭遇する。
「あ~ たしかに、そうだ」
って思った?
もしそんな心当たりがあるなら
問題を解決する良い方法がある。
「むずかしく考えなきゃわからない時はトレードしない」
あなたがムズカシイ相場分析をしなきゃならない時は
私も他の人も同じように分析に苦戦しているはず。
そういう時の相場はどんな流れになるかっていうと
「上昇してみよう、イヤ待てよ下降しようかな
あーやっぱり上昇だ。と思ったけどやはり下降
してみよう・・・と見せかけてやっぱり上昇!」
ってなって最終的にあまり動かず、取れる幅も
ほとんどなかったっていうオチになることが多い。
あるいは、損切が多発するか、利益をだせても
ほんのちょっぴり。
結局、あなたが最後の最後で出す結論は
「トレードしなきゃムダな損失を
出さずにすんだのに!」
相場分析をした最初の段階で
「分析しづらいなぁ、ムズカシイ・・・」
ってのに遭遇したらトレードしない。
そのためにはむずかしく考えない。
「私はバカだからぁ~
ムズカシイところはキライなんだよねぇ~」
っていうのを目指すとトレードが難しくなくなる。