「初心者なんですけど、FXのトレード手法を自分で確立させようと思ってるんです」
「FXではトレード手法を確立させることが大事ですよね!あやなさん!」
うん。確かにその考えは素晴らしい。
FXトレードで利益を上げるには
まずはFXトレード手法を確立させておかなければいけないね。
FXトレード手法も確立していないのに
いくらトレードしたって利益を上げ続けることはできないからね。
「ですよね~!だから、今日はあやなさんに
FXトレード手法の確立方法を教えてもらいたいんですー!」
そうか。だったら私が考えていることを
あなたにお伝えしてみることにしよう。
で、まずお尋ねするけれど
なぜあなたはFXトレード手法を
あなた自身で確立させようと思ったんだい?
「う~んと それはですねぇ
初心者用のFX本に書いてあったからなんですー
『まずは、トレード手法を作ろう!』って。」
うんうん、なるほど。
確かに初心者のために向けたFX本には
『自分にあったFXトレード手法を作ってみよう』と
書いてあることがあるね。
「そうですよねー だから私、
FXトレード手法確立にチャレンジしてみようと思って!!」
その考えは素晴らしいね。
良い向上心をお持ちだと思う。
でも、少しだけ立ち止まって考えてみないか?
「え?立ち止まって考えてみる?」
そう。FXトレード手法を確立させるためには
何が必要かってことをまずはよく考えてみよう。
あなたはまだ知識が少ない初心者だ。
知識も経験もないあなたが
その状態でFXトレード手法を作ったらどうなるだろう。
「う~ん ちょっとよくわからないですー」
うん。じゃぁそのまま聞いてみてくれ。
例えば素晴らしいアイデアとか今までになかったアイデアを
あなたが考え出すのはまず無理だよね。
「そうですねー 確かにそれは無理です」
となると、チャートパターンや簡単なルールを検証することになる。
「そうそう! それです! それを聞きたかったんです!」
となれば、まずは2~3年分の過去のチャートから
一つのチャートパターンでどのくらい利益を上げられるのかを
把握しておく必要がある。
これは一つのチャートパターンにつき、
2~3年分検証するということだ。
「2~3年分ですかー? まぁ、できそうかもです」
ここには感情を入れる必要がないから
数値やラインだけを見て検証することになる。
検証が終了したらトータルで利益がでているかどうか確認する。
利益が出ていない場合は、その時の相場にあっていない可能性もあるので
さらに別の年のチャートを引っ張り出して検証してみる。
「あれ。これで終わりじゃないんですね?」
うん。そうだ。
最終的に通用する年が見つかれば
そのような相場になった時に通用する手法として置いておく。
通用しなかった年はどうするかといえば
他のチャートパターンを試してみる。
「え、別にまた検証するんですかぁー?」
そうだ。トレードには根拠が必要だから
自分で信頼できるまでトコトン検証する必要がある。
同じように試して通用する年が見つかれば
そのような相場になった時に通用する手法としておく。
「えー ちょっと待ってください!
えーと 一つのチャートパターンを2~3年分検証して
そのチャートパターンで利益の出なかった年は
検証したチャートパターンとは別のチャートパターンで
検証して・・・・・
う~ん 頭がこんがらがってきちゃった!」
こんがらがってきている時に申し訳ないが
さらに検証しているときにおちいってしまいやすい
注意すべきポイントがある。
それはだな・・・長くなったので次回の記事でご紹介しよう
「えー あやなさん、ひっぱりますねぇ」
ごめんごめん、そういうワケではないんだが
いっぺんにたくさん言ってもこんがらがるだけだろう?
「えへ そうですね。私もうすでにこんがらがっちゃったし。」
今日のポイントとしては
・一つのチャートパターンにつき
まずは2~3年分の検証が必要。
・そのチャートパターンが通用しない年があれば
別のチャートパターンでその年を検証しなおしてみる
この二点だな。
そしてさらに、これ以上に注意すべきポイントを
次回の記事でご紹介する。
「すぐにポジション持っちゃうクセが抜けないんですぅ」
「すぐにポジション持っちゃうクセ」というのは
いわゆる『ポジポジ病』ということだね?
(『ポジポジ病』とは、FX取引などでトレードする場合に
ポジションを持っていないと不安になったり
あるいは根拠もなく、思わずポジションをとってしまうことを指す)
「えぇ、まぁ、ポジポジ病ともいいます。
っていうか、損切りになったあとにカッとなって
すぐドテンしちゃうんですよね~
これもポジポジ病の一種でしょうか。」
う~ん、ポジポジ病の変形みたいな感じなのかもしれないね。
損切られてくやしくなって、「取り返そう!」と思ってしまうんだよね?
「そう!そうなんです!
頭では分かっているのに、やっぱりくやしいっていうか
何で損切りになっちゃうの~~!?って思って
気づいたらドテンしちゃってるみたいな。」
「で、頭に血が上ってからのドテンが発症してしまったら、
もう止まらなくなって、自分ではどうしようもなくなっちゃうんです~
あやなさん、何かいい治し方ないでしょうかー?」
ポジポジ病の治し方はねぇ、あるんだよ。
「えっ ホントですかっ!?
はやくっ、はやく教えてくださいっっ」
まぁまぁ そんなにあわてない。
そうやってスグにあわてるから、
思わずポジションを取ってしまうんじゃないか?
「えへっ そうかもしれません
じゃぁ 落ち着いて聞くからはやく教えてー」
はいはい。
それじゃぁ、あなたの今までの
検証記録をちょっと見せてもらえるかな?
「エエッ 私の検証記録ですかぁっ!?」
そうだ。3カ月分でいいから見せてくれ。
「・・・はい どうぞ」
う~ん なるほど。
意外とまじめにつけているじゃないか。えらいぞ。
「えへへっ 記録するのだけは得意なんですっ♪」
えーと 1日のトレード回数が・・・・と
大体1日で20回程度かぁ。
デイトレードにしては、ちょっと多すぎるんじゃないか?
スキャルピングじゃないんだから。
「う~ん そうですかぁ
1日20回もトレードした気はしないんですけど
気づいたら1日で20回くらいになっちゃうんです」
もしかして、自分の記録
きちんと見直していないんじゃないか?
「ドキッ!」
きちんと見直していれば、3ヶ月もの間
トレード回数が少しも減らないっていうのは
ないと思うんだけどね?
「ドキ ドキッ!」
検証がめんどうだというのもわかるけど、
ホントは検証って、もっとオモシロイものなんだよ?
「え? オモシロイもの?」
そう。
検証っていうのは、あなたが
FX取引手法に沿ってどれだけ正確にトレードしているかってことを
確認するだけのことなんだよ。
「ふ~ん そうなんですかぁ?」
FX取引手法にさえ沿っていれば
利益になる可能性がスゴクあがるんだから
検証であなたの成長がまるわかりになる、っていう
とてもオモシロイものなんだ。
「う~ん でもどうやって検証すればいいのか、わかんない」
それにはちゃんとコツがある。
「コツ!? 教えて、教えてー!!」
まぁまぁ、落ち着いて。今話すから。
検証するとき
『悪いところ』を探すのはもちろんなんだが、
それ以上に『良いところ』を探すんだ。
「良いところ?私あんまりないんですよね~」
そんなことはないと思うよ。
『昨日よりトレード回数が一つ少なかった』
そんな些細なことでもいい。
『トレード回数は多かったけど
最初に決めた方向だけにエントリーできた』とか、
何でもいいから、良いところをとにかく探し出す。
そして、その良いところは
あなたがきちんとできたことだから
『私は一歩成長した』
そう考える。
そうすると、悪いところばかり見るよりも
検証がずっと楽しくなってくる。
「う~ん そっかぁ」
そうやって楽しく検証を続ければ
『あれ~ もう少しトレード回数減らしたら
もっと成績が良くなるんじゃないのー?』 そんな時が必ず来る。
「あ、何かワクワクしてきた♪」
そこまできてようやく気づくんだ
『あれ? もしかしてトレード回数少ない方が
確実に有利じゃん!!』
「なるほどー 自分で気づかないといけないんですね!」
そう。
『トレード回数が少ないほうが確実に有利』
ということをあなたが腹の底から理解したその時に
『ポジポジ病』というものがなくなっていくんだ。
「ポジポジ病がなくなっていくのかぁ」
そう。ポジポジ病はなくなっていくよ。
あなたが思わずポジポジ病を引き起こしてしまうのは
腹の底から『トレード回数が少ない方が確実に有利』
ということがわかっていないからなんだ。
「そうなんですね!ちょっと検証してみたくなっちゃいました!
早速、今日トレードして、良いところをいっぱい探してみますっ!
あっ じゃぁ もうトレードする時間だから行きますねっ
あやなさん、ありがとうございましたっ さよならー」
あっ、おい!今日トレードする前に
昨日のトレードを先に見直したほうがいいと思うけど?
・・・もう聞こえてないか。
まぁ 楽しく検証してくれれば それでいいか。
「エントリーした後に保有しておくのが難しいんです~」
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前回、エントリーがどこなのかわからないチャートをupしていたので
訂正しました。失礼しました。
(寝る直前に書いた記事のため頭がよく働いていなかった
というイイワケ)
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では、私がトレードした画像を例にあげて
エントリーする理由と保有する理由を挙げてみよう。
昨日私がトレードしたユーロドルのチャート(下図)
あまり綺麗なチャートではなかったので
(陰線、陽線が入り乱れている、ヒゲが多い)
こういう時に保有するのは少し難しくなることが多い。
(値動きにほんろうされやすい)
こういうときはあまりトレードする気になれないのだが
エントリーしたものは仕方が無い。
サインが出るまで保有するのみ。
で、こういう場合に慌てて決済せず、
なにを根拠に保有するか、ということだが
あなたにその答えが分かるだろうか。
(青い表示は買ったポジション、紫の表示は逆指値の売り予約)
ちなみにこちらは日足
エントリー、そして保有する理由の一つは
30分足で引いた上昇トレンドラインを目安にすることができる。
しかし、これでは物足りない。
そこで、でてくるのが日足。
SMAを表示させている。
このSMAにヒゲがついたあと押し目買いの動きとなっている。
「日足で押し目っぽくなってるから
これは買いなんじゃないの?」
それが大きな私のエントリー理由となる。
細かく言えばキリがないので、
わかりやすくここでは大きな理由として
大事なことを一つだけ挙げておく
「じゃぁ 反転しちゃったらどうするの?」
損切りすればいいだけ。
あまり難しく考えない方がいい。
「そしたら、決済はどうするの?」
逆指値をずらしていけばいい。
反転したらそれでおしまい。
こっちも追加訂正
(30分足上昇トレンドラインである下値支持線を割り込んだところに
逆指値をおいて決済するということ)
果報は寝て待て。
「FX取引で負けなくなって数ヶ月たつけど
いつになったら気持ちよく勝てるんでしょうか」
『FX取引で気持ちよく勝ちたい!』
その気持ちは痛いほどわかる。
私もFX取引で気持ちよく勝てれば
どんなにいいかと思う。
しかし、FX取引ではそんなことを考えない方がいい。
『FX取引で気持ちよく勝つ!』
そんなトレードはどこにもない。
あるのは
「こんなんで勝った気はしないけど
ルールどおりにトレードしていたら勝っちゃった」
そんな気持ちだけだ。
気持ちよく勝ってしまうと
「うわー 今日は○pipsも大きく取れた!やったー!」
と興奮してその余韻に浸ってしまう。
そして、その興奮が忘れられず、次のトレードで
「昨日はあんなに大勝ちしたんだ!
今日もヤルゾー!大きく取るぞ!」
なんて、バカな考えが出てきてしまう。
あるいは
「昨日はあんなに取れたんだ!俺ってスゴイ!
トレードってなんてカンタンなんだ!」
と相場を甘くみてしまう。
ルールでは、既に決済しなければならない場面なのに
「もっともっとだ!もっと取りたい!
こんなところで決済なんかしてられるもんか!
俺はスゴいんだ!」
そんなトレードになってしまう。
最終的に
「あれ?なんだかドンドン利益が少なくなってきた
これ以上ガマンしていると損切りになっちゃうじゃないか
しょうがない、今日はこの辺で勘弁しといてやろう」
などとルールをねじまげ、自分の都合の良いようにトレードする。
「あ~あ 何で薄利決済になっちゃうんだろう」
最終的にこう悩むようになる。
大きく取れたトレードでも喜ばない
「ルールどおりにトレードすれば
こんなボーナスも時々あるな」
そのくらいの考えでちょうどいい。
喜ぶな!欲張るな!
「『今のあなたの状態は
あなたが望んで手に入れたもの』ということですが、
意味がよくわからないんですよね。」
読者さまからこんなご質問をいただいた。
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前回記事「トレードで勝てないのはやってないだけだったんだ!」で
『今のあなたの状態は
あなたが望んで手に入れたもの』ということですが、
意味がよくわからないんですよね。
自分の今の状態は自分の責任だと
自覚はしているのですが、
「望んでいる」というのに納得できないのです。
僕も自己啓発の本は読んでいて
同じ話がでてくるのですが、
どうも腑(ふ)に落ちないのです。
いつか、「そういうことだったのか」
というのがくるのでしょうね。
=============================
これに対する私のお返事だ。
私も最初、『望んでいる』の意味がわからなかった。
「ビンボーな生活、勝てないトレード
こんなものを私が望んでいるはずがない!」
そう思っていた。
しかし、私のトレードを振り返ってみると
・検証を面倒くさがり、たまにしかやらなかった
・利益を伸ばすことが恐いために
「私はルールどおりにトレードしている!」と自分で思い込ませ
利益が伸ばせないことから目をそらしていた
・手を出してはいけないところでトレードしていた
こういったことは全て
意識せずに自分が望んでやっていることだったのだ。
なぜなら、こういった行動は
「自分でやらない」という選択をしているからだ。
・「検証しないほうがラク。」
(検証したくないという願望)
・「利益を伸ばすのが恐いから伸ばさないほうがラク」
(恐いものから遠ざかりたい願望)
・「手を出してはいけない相場付きでトレードする」
(とにかくトレードしたい願望)
自分で意識はしていないけど、
結局私の行動は
『自分の願望どおりに行動していた』ということだったのだ。
『願望』というコトバから、
強く願うイメージを想像するかもしれないが
実際は、あなたが気づかないほどのほんの少しの願望でも、
あなたの行動に強く影響しているということなのだろう。
他の表現で言えば、『潜在意識』というコトバも
同じようなものだろうと思う。
これが分かるためには「行動」が大事になってくる。
今以上にとにかく「行動」すること。
そうすれば、きっとあなたにもわかる瞬間が訪れる。